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 あなたは親知らずが生えていますか? あなたは親知らずが生えていますか?
 親知らずとは、顔の中心の歯から奥の方へ数えて8番目に生えてくる歯(第3大臼歯)のことで、智歯(英:Wisdom Tooth)とも呼ばれています。乳歯が永久歯に生え替わる時期とは異なり、親知らずの多くは20代前後に生えてくるため、『親の手を離れてから生える歯』という意味で、日本では『親知らず』と言われている説が一般的なようです。 
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			  人類の誕生から今日まで、人類はさまざまな進化を遂げてきましたが、全身を覆っていた体毛のように、進化の過程で退化した器官もたくさんあります。 
 親知らずもまた、文明の発達とともに退化が進んだ歯であるといわれています。 親知らずは最大で上下左右4本生える可能性がありますが、あなたは4本とも生えていますか? 
 上だけ生えている、もしくは下だけという人もいるでしょう。
 あるいは1本も生えていない、という人も少なくはないはずです。親知らずの欠如には時代的な背景や地理的な変異も見られることから、遺伝的な要因も影響していると考えられています。 
 また、食べやすく調理された軟らかいものを食べるようになった現代の食生活(噛む回数の減少という咀嚼習慣)も大きな影響を及ぼしているといわれています。
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			  ■ まっすぐタイプ  一部または半分程度見えているが、普通の歯と同じようにまっすぐ生えてきている。 一部または半分程度見えているが、普通の歯と同じようにまっすぐ生えてきている。
 第2大臼歯の歯ぐきと親知らずのすき間に汚れが溜まりやすくなります■ 斜め傾きタイプ  一部見えてはいるが、斜めに生えてきて手前の奥歯にぶつかっている状態。 一部見えてはいるが、斜めに生えてきて手前の奥歯にぶつかっている状態。
 このタイプの親知らずは時間が経ってもきちんと生えてきません。
 また、歯垢が蓄積しやすく炎症を起こしやすくなっています■ 潜伏タイプ  親知らずがまったく見えず、手前の奥歯の根元にぶつかるように横に倒れてしまっている状態。 親知らずがまったく見えず、手前の奥歯の根元にぶつかるように横に倒れてしまっている状態。
 侵入路さえなければ内部に炎症が広がることはありませんが、手前の歯と歯肉の間から細菌が入ってしまうと智歯周囲炎を起こしてしまうことがあります
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			  あなたの親知らずの状態が以下のような場合には、抜歯が有効であると考えられます。  本来の歯の働きができず、口の中で問題ばかり引き起こしてしまう親知らずは、残念ながら抜くことになってしまいます。 
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			  あなたの親知らずがまっすぐ生えていて、腫れや痛みもなく健康な状態できちんと歯の役割をしているのであれば、抜歯の必要はありません。 
 将来親知らずの手前の歯がダメになってしまったときはブリッジの土台にしたり、他の大臼歯を抜かなければならなくなった場合には、その場所に親知らずを移植することもできます。 また、あごの骨の中に完全に埋まっていて、周りの歯や骨に悪い影響を与えることはないと考えられる場合もただちに抜く必要はありません。 
 親知らずは長い時間をかけて少しずつ動くこともあります。 
 時間の経過とともに口の中の環境も変われば、抜くか抜かないかの判断も変わってきます。
 かかりつけの歯科医院で定期的に検診を受け、親知らずの状態もチェックしてもらうとよいでしょう。